今回は『しっぽのお話』です。
私たちの体には、しっぽがあります。
動物達にみられるしっぽは、人間には無いと思っている方がおられますが、私達人間にはちゃんとしっぽ(尻尾)があります。
体を外側から見てもしっぽは見えないのですが、骨格の世界にはしっぽは存在していて、機能的にも重要な存在感があります。
この尻尾(しっぽ)の骨は『尾てい骨』と呼ばれています。
しっぽの尾てい骨は自らの手でさわって確認する事が出来ます。
背骨の最下端にあります。
おしりの中心にあり、背骨を腰から手で辿ってゆけば、一番下部の骨が尾てい骨(しっぽ)です。
《 尾てい骨に体重をかけてはいけない 》
尾てい骨は、姿勢とバランス感覚に大きな役目を担っています。
尾てい骨に歪みが生じると、尾てい骨より上の骨がバランスを崩してしまいます。
その歪み具合によって、背骨が良くない猫背
になってしまったり、運動能力に於いてもハイレベルなバランス感覚の欠落に至ります。
この尾てい骨は自ら動かす筋肉等の機能が退化しているので、歪みなどの狂いが生じると、立て直しは容易ではありません。
自然に歪みが治るのを待っていても、生涯治る事はありません。。
尾てい骨を自ら調える方法はありますが、難易度が高いので、他の調整法等をお伝えした後に尾てい骨の調整方法はお話いたします。
尾てい骨を橫から見てみましょう。
尾てい骨に体重をかけるとどうなるのでしょう。。
尾てい骨に体重を長時間支える強度はありません。
尾てい骨に体重がかかると、尾てい骨は体内寄りの内側に折れ曲がる様に入り込んでしまう歪みになります。
こんな姿勢で座る事を見たことがあると思います。
骨盤の角度は寝ています。
骨盤を立てておけば尾てい骨に体重が乗っかる事はないのですが、骨盤が寝ていると、尾てい骨にまともに体重が乗って来ます。
つまりしっぽが折れ曲がる姿勢です。
そして お山座り。。
このお山座りも尾てい骨に体重が乗ってしまうので、尾てい骨は歪みます。
特長は腕を突っ張って伸ばし、腕のテンションで姿勢を保つ様に座っています
《 尾てい骨を守る 》
尾てい骨を守るには、尾てい骨に体重が乗らない姿勢で座れば良いのです。
それは『骨盤を立てて座る』姿勢の事を言います。
骨盤を立てて座れば、尾てい骨は床や地面に触れることがありませんから 大丈夫なのです♪
(骨盤を立てて座るお話はこれまで竹のように美しくしなる背骨(良い猫背)を作るお話でお伝えしたので、おさらいしてみて下さいね。)
《 尾てい骨に体重をかけない座り方 》
お山座り。。
おしりを充分に後ろに引きます。
そして太ももに胸が触れる様にしてバランスを取っています。
この姿勢は骨盤が立っています。
そして尾てい骨は床に触れていません。
この姿勢が優秀なお山座りです。
そして安全なあぐら座り。。
おしりを後ろに引いて、骨盤を立てて、尾てい骨が床に触れていない事を確認してから自然な猫背をつくりリラックスしています。(´ω`)
この姿勢も尾てい骨に体重がかかっていませんから、歪む事はありません。。♪
尾てい骨が中側に入り込むと背骨は不自然に曲がり始めます。
尾てい骨の角度の1度は背骨の角度の1度の変化を作ります。
曲がった背骨の修正を試みる時に、その起点が尾てい骨となることも多くあります。
子供達の座り方で尾てい骨が床に触れ、更に体重が乗っているお山座りをよく目にします。
成長期にこんな座り方を身に付けてしまい、癖になっていると、せっかくの成長期に歪む背骨と骨盤を作ってしまいますし、運動能力面でも低レベルにとどまってしまいます。
子供達にはしっぽで体重を支える動物はいない事。 そして
しっぽはバランス能力を担っている事。
私達はしっぽを持っているという事をお伝えしています。
『しっぽは目に見えないから無い』というのではなく、体の中に備えていて機能(バランス)させている自分である・・
そんな認識で生きてゆきましょう。♪
うき♪(>_<)/